パティスリー界のピカソ、天才パティシエが作る「絶品モンブラン!」【前編】

ピエールエルメパリ本店 フランス

紅葉狩り三昧の秋…

みなさん、こんにちは!アオテアロアです!

秋の楽しみは食だけではないですね!
今月はいろんな場所で紅葉狩りを楽しみました!

去年までは忙しく海外を飛び回る生活をしていたので、こんなにじっくりゆっくり紅葉を楽しむことがなかったです。

その反動からか?現在は休業中で時間がたくさんあるので、今年はいろいろな場所へ出かけました。インスタグラムに紅葉の写真をたくさん載せているので、そちらでゆっくりお楽しみください!

アオテアロアのインスタグラムは、ここをクリック!

今回初めて訪れた、京都にある「岩戸落葉神社」にはイチョウの大木が4本あり、ダイナミックな黄葉が素晴らしかったです!訪れた時は、ちょうどイチョウの木から葉がひらひら舞い落ちる、キラキラ輝く美しい瞬間に出会えて感動しました!

ただ…1時間半に1本しかバスがないのでアクセスが大変です。それでもここへは行く価値ありです!ただし、人がそんなにいない穴場であり続ければ…の話ですが。

とても小さい神社なのでたくさんの観光客が訪れると、人物を入れずに写真を撮ることが難しくなりますし、ふんわり降り積もったイチョウの葉も踏みしめられてぺったんこになってしまいます。

不便な場所にありますが、よければ来年、美しく舞い散るイチョウを見に訪れてみて下さい!(神社は無人で電話もつながらず、結局インスタにアップされた写真を参考に見頃を推測して行きました)

日本にいる時間が長くなったので、これからは関西圏で穴場スポットを探してみようかなと思います!それと美味しいお店も!

でもこの「美味しい」というキーワード…なかなか難しいです。

美味しいというのは「味」のことですが、それは食べた人の主観の感想です。私が美味しいと思うものを、みなさんも美味しいと思うかどうかは…別です。

食べ物の好き嫌いや、薄味、濃い味、辛い味、甘い味…ひとそれぞれ、好みの味も違います。
だから食は奥が深く、追及しても追及しても終わりがありません。

みなさんには「忘れられない味」がありますか?

私はあります!
でも「味」というよりは…「衝撃」です。

それを一口食べた時、いきなり天から何かがズド~ンって落ちてきて脳天に一撃をくらった…言葉で表すならそれくらいの衝撃です。もっとわかりやすく言うなら「ノックアウト」されました(笑)

初めての「ひとくち目」で味わったこの衝撃は、一生忘れることはできません。
こんな風に書くとみなさんは「それは何?」と気になると思います。

ひょっとしたら、これを読んでいる方の中にはそれを食べたという方がいるかもしれません。でも私と同じような衝撃を受けたかどうかわかりませんが…

その忘れられない衝撃を受けた食べ物は…

ピエール・エルメの「バニラタルト」です!

※右の白くて丸いケーキがバニラタルト

意外でしたか?
一口食べた時の「衝撃」の表現は違っても、ピエール・エルメが作り出すスイーツに「ノックアウト」された人はたくさんいると思います。

ただ「美味しい」や「忘れられない味」などと言うレベルの印象ではなく、「味覚」と「脳」にガッツ~ンとくる強烈なインパクト!

有名なヴォーグ誌では「パティスリー界のピカソ」と、ピエール・エルメの才能を絶賛しています。本当に言葉では表現できないくらい素晴らしい才能です!

今でも「斬新」で「革命的」な彼のスイーツは、世界中の人たちに「衝撃」を与え続けています。

ピエール・エルメとの出会いはある1冊の本

きっかけはある一冊の本でした。

たまたま通りかかったパリの古本屋さんへふらっと入り、店内をなんとなくぶらぶらしていると、フランスに留学した日本人がいらなくなった本を売ったのか、日本で刊行されたパリのガイドブックやパリ生活の本などが、棚にたくさん並んでいました。

その中でふと目に留まったのが、手のひらサイズの小さな本「パリ スィーツの話」(2008年発行)

せっかくパリに来ているのだから美味しいスイーツの食べ歩きでもしようかなと、その本を手に取ってぱらぱらとめくってみました。

書いているのは加納雪乃さんというパリ在住のライターさんで、文章がわかりやすくて読みやすく、彼女の持つスイーツの世界観を、彼女らしく可愛く紹介しているのが素敵だなと思い即購入!

店を出た後、カフェで休憩しながら、どのお店に行こうかなと早速ページをめくっていると「モンブラン」のページが目に留まりました。

P.58 <モンブラン「アンジェリーナ」と「ピエール・エルメ」>

アンジェリーナはモンブランが有名で、パリに来たら誰もが一度は訪れたいお店のひとつです。そんな有名なアンジェリーナのモンブランと並べて「ピエール・エルメ」と書かれているのがすごく気になりました。

一通り最後まで本を見たけどやっぱり「モンブラン」「ピエール・エルメ」が気になってしまい、よし、ピエール・エルメに行ってみよう!ということで、初めてボナパルト通りにある本店へ行きました。

本には「11月に入るとようやくモンブランが登場」「栗が旬のわずかな期間にしか置かない」と書いてあり、季節は10月、まだ早いかなと思いつつ、足を運んでみました。

すでにいろんなガイドブックでピエール・エルメが紹介されていましたが、実際に目に留まって行ってみようと足を運んだのはこの時が初めてです。

ピエール・エルメで初めて買ったケーキ

ピエール・エルメのお店に着くと、そのオシャレな外観から期待が高まります!

2018年ピエールエルメ※これは2018年7月撮影

でも外からは中の様子がよく見えないので、まずは写真を撮ってから中へ…

そんなに広くない店内、ショーケースの中にはアート作品のような洗練された美しいケーキと色とりどりの可愛いマカロンが上品に並んでいました。

奥のレジを先頭にお客様の列ができていて、その最後尾に並びました。

どれにしようかな~!モンブランはなさそうだな…残念、などと考えていると「いらっしゃいませ!」と日本語で声をかけられてビックリ!

見れば笑顔がかわいい若い男性店員さん、もちろんフランス人。
「なにかお探しですか?」

思いがけず日本語で話しかけられて一瞬、思考が停止してしまったけど、気を取り直して「あの…モンブランを買いに来たのですが…」

お兄さんが少し残念そうな顔をして「すみません…まだモンブランは作っていません」

「そうですか…」と小声で答え、そういえば、あの本ではピエール・エルメのモンブランは紹介していたけど、他のケーキは載ってなかったなぁ…

考え込みながらショーケースを見ていると、なんとなくお兄さんの視線を感じたので「じゃあ、おすすめのケーキってどれですか?」と尋ねてみました。

するとお兄さん、迷いもせずに「全部、おすすめです!
思わず笑ってしまいました(笑)

「ひとりで食べるのに全部は買えないな…、ひとつだけ選ぶならどれですか?」と質問を変えると、お兄さん、う~ん…しばらく考えてから「僕はこのバニラのタルトが好きです」

バニラタルトか…
その答えに不満はないけど…
なんか、シンプルで普通のケーキだな…

※2020年1月撮影(パリ本店)

じっ~とバニラタルトを見ていると、お兄さんが「このバニラタルトは3種類のバニラを使っています。マダガスカル産、メキシコ産、タヒチ産…」

バニラって国によってそんなに味が違うの???
なんでバニラ×バニラ×バニラにするの???

他にも美味しそうなケーキが並んでいるけど、今回はお兄さんイチオシのケーキ「バニラタルト」を買うことに。

「ほかのケーキはいかがですか?マカロンも美味しいですよ!」商売上手なお兄さん(笑)

「ありがとう、でも今日はお勧めのバニラタルトだけで…お兄さん、お名前は?」

「私の名前はフランソワです」

「シャンボール城を立てた王様と同じ名前ですね!どこで日本語を勉強したのですか?」

「独学で…アニメが好きで」

そう、実は日本のアニメを日本語で読みたいと、日本語を勉強する若者が多いのです!

そんな短い会話を楽しんでいると、レジの順番がまわってきました。
「ありがとう!フランソワ!ところでモンブランはいつ頃でますか」

他のスタッフと何やらフランス語で会話をした後「すみませんが、はっきりとはまだ…いつもならだいたい10月終わりか11月頃です」

そっか…ちょっと早かったか、でも来月もパリに来るからその時に買えるかな!
「じゃあ11月にまた来ます!」

フランソワも他の店員さんも、みんな笑顔で見送ってくれました。

こうしてモンブランを買いに行ったはずが、バニラタルトを購入。ホテルに戻って一息つくと、熱い紅茶を入れてさっそくケーキを箱から取り出しました。

いたってシンプルな外観、なめらかでツヤのある白いバニラクリーム、ちょこんとのったピエール・エルメのロゴ、3種類のバニラで勝負するなんてすごいな…バニラバニラし過ぎて甘くないのかな?いろいろ想像しながらバニラタルトにゆっくりフォークを入れました。

バニラ拡大

そしてひとくち食べた瞬間、あの衝撃が!
「なにこれ~!」
一瞬にして脳天ぶち抜かれ、その場でノックアウト!

今まで食べたバニラとぜんぜん違う~!
なに、この美味しさ!これがホンモノのバニラ???

濃厚なのに3種類のバニラが完璧なバランスで層をなしていて、バニラの魅力をこれでもかと最大限に引き出した素晴らしい味!食べた瞬間に「バニラの世界」にダイブ~!真っ白なバニラに溺れるぅ~!

しばらく、本当にバニラの世界から戻って来られませんでした(笑)

ピエール・エルメ、すごい!すごすぎる!
フランソワ!バニラタルトを勧めてくれて、ありがとう!
(*´▽`*)

食べる前はバニラを三種類も使う意味も、バニラ以外に何も使わない意味も分からなかったけど、食べた後ならその意味がよ~くわかりました!完璧に計算されつくされていたのです!

この完璧に計算された味が「衝撃」を与えたのです!その衝撃は、舌だけではなく「脳」にもインプットされました。

産地が全く違うバラエティに富んだバニラを、芸術的なまでに美しく仕上げ、完璧で素晴らしい味に融合させる、ピエール・エルメ、本当に天才です!!!

このバニラタルトはピエール・エルメの定番パティスリー (生ケーキ)で、正式な名前は「タルト アンフィニマン ヴァニーユ」です。

ここに書いたのは、あくまでも私の主観的な感想です。みなさんがどう感じるかは食べてみないとわからないので、興味のある方はピエール・エルメのHPを見てみて下さい。

ピエール・エルメの公式HPはここをクリック!

こんな衝撃を受けたら他のケーキやマカロンも気になり、いろいろ食べたくなります!
食べた瞬間からピエール・エルメの大ファンになりました。

モンブランの話を書こうと思ったのに、ピエール・エルメとの出会いを書いただけで長くなってしまいました…本題の「モンブラン」の話は後編で!

インスタグラムにも海外の写真をたくさんアップしています。
良かったらぜひ、見てください!

アオテアロアのインスタグラムは、ここをクリック!

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コメント

  1. pocoapoco より:

    すごいです。ピエールエルメのバニラタルトと運命の出会いがあったのですね。
    偶然本屋さんで見つけた本からつながる出会いって素敵ですね。
    3種類のバニラ。。。もちろん気になります。ぜひ食べてみたいです。

    • aotearoa aotearoa より:

      ピエールエルメとの出会いは、すべてあの一冊の本からです。
      バニラのタルトを食べた時の衝撃は、何年たっても忘れられません。
      pocoapocoさんも、ぜひバニラの世界に溺れてみて下さい(笑)

  2. RUMI より:

    ピエールエルメさんは、、、
    私はピスタチオマカロンにノックアウトされました。チョコ、ケーキもいろいろ食べましたが、、バニラはまだですね。食べてみたいわ。

    • aotearoa aotearoa より:

      ピスタチオマカロンにノックアウトされたんですね!
      私はピスタチオマカロンまだ食べてないかも…
      ケーキがメインでマカロンはたまにしか食べないので、次回、買ってみます!
      バニラタルト、ぜひ味わってください(^^)