チャルメラのメロディー
みなさん、こんにちは!アオテアロアです!
気付けばもう12月!なんて早い一年なの!と、本当にびっくりです。
※先日の散歩途中で見つけた…はっさく??
前回、新しい仕事場が学校だと書きましたが、仕事のある日は小中学校を訪問しています。
先日、小学校を訪問した時に1年生が音楽の授業で鍵盤ハーモニカの練習をしていました。その練習曲が意外すぎて一瞬「えっ?」と思いました。
みなさん、チャルメラをご存知ですか?
屋台のラーメン屋さんが客寄せのために吹く、ラッパのような形をした楽器です。子供の頃、寒い夜にチャルメラの音が聞こえてくると、屋台ラーメンを食べたくなったことを思いだしました。そうです、子供たちが練習していたのはあのチャルメラのメロディーでした。
※参照:明星HPより
「ドレミ~レド、ドレミレドレ~♪」
先生がリズムを取り、子供たちは小さな手で3本の指を一生懸命動かして練習をしていました。最初はなぜチャルメラ?と思いましたが、多分3本指だけで吹けることと、メロディーが短くて覚えやすいからかなと…それに教科書にもちゃんと載っています。
チャルメラのメロディーを覚えても、今の子供たちはチャルメラ屋さんを見ることはないだろうに…と思っていたら、なんと!昨日、家の前をチャルメラ屋さんが通ったのです!
令和の時代にチャルメラ屋さんがいるなんて!そのことにも驚きました。これは単なる偶然でしょうか?晩ごはんの後でなかったらチャルメラ屋さんを追いかけていたと思います(笑)
※こちらも散歩途中に見つけたキウイ
学校でいろんな授業を見ていると、当たり前に身についているものが実は当たり前に身につけたものではなく、子供の頃からの勉強やしつけを通して身につけたものなのだということを思い知らされます。
毎日「教育がいかに大事か」ということを目の当たりにしているので、子供たちと接する時は良い影響を与えられる大人のひとりになれるよう心がけています。
※ブロッコリーの葉っぱの大きさにびっくり!
今年見つけた穴場の紅葉!
みなさん、今年は紅葉を見にどこへお出かけされましたか?
去年訪れた銀杏が美しい岩戸落葉神社へ行きたかったのですが…
今年は見頃と休みが合わず断念…
去年は毎日が日曜日だったので好きな時に好きな場所へ出かけられましたが、今は仕事をしているのでそういう訳にもいかず、気付けば銀杏の見頃が終わってしまいました。
※岩戸落葉神社 2020年撮影
今年もどこか穴場の紅葉スポットはないかな~といろいろ探しました。探す方法はもちろんネットです。でもネットで探す=みんなが見ている→もう穴場ではない?という構図になりませんか?
「京都、紅葉、穴場」とベタなキーワードを入れるといろいろな場所が出てきました。この時点ですでに穴場ではないかもですが、気になった場所はいろんなサイトで調べます。インスタでも検索してハッシュタグが多いか少ないかを調べ、少ない場所を更に検索して調べます。こうして見つけたのが、今回訪れた「祐斎亭」です。
パンフレットには…
「平安時代より、貴族が四季の移り変わりを楽しみながら舟遊びをした1200年前の風景と、染色作家祐斎が生み出すアートを楽しみながらどうぞおくつろぎください…」と記されています。
祐斎亭は嵐山の少し奥まった静かな場所に佇む古い家で、築150年の元料理旅館だった建物です。どの部屋にも四季折々の美しい風景を楽しむための工夫がされていて、職人技が生み出す「建築と自然の調和」が人々の心を惹きつけます。
※川端康成が宿泊した部屋
この部屋にはノーベル文学賞作家、川端康成も宿泊したそうです。こんなに美しい風景を眺めながら創作活動ができたなら、私も世界中で読まれるような話が書けるかもしれません(笑)
丸窓が連続しているのは珍しい造りで、この窓を黒机に反射させて写真を取ると丸がいくつもあるように見えます。でも実際は丸い窓4つだけです。
階段を少し上がるとアートギャラリーと絶景テラスがあります。アートギャラリーには祐斎さんの作品や功績が紹介されています。パリのルーブル美術館でも作品を展示したことがあり、その時の写真が飾ってありました。光の当たり方で染色が変化する「夢こうろ染め」は世界でも認められています。
絶景テラスに腰を掛けると美しい紅葉と自然の中に溶け込んで、自分の存在すらも忘れてしまいます。
水鏡は言葉のごとく本当の鏡のように紅葉を映し出します。でもよく見ると鏡とは全く違い、どこまでも奥が深く、そこに漂う空気や時間、見る人の心さえも静かに映し出していました。
ゆっくりと心ゆくまで紅葉を楽しみ、出る前にトイレへ行ったら…度肝を抜かれました!
パンフレットには「アート化粧室」と書かれていましたが、まさにそのとおり!2つの個室があり、どちらも広々とした空間(六畳一間くらいあった!)におしゃれな絵が描かれた便器がありました。
※トイレの写真はないので他の部屋の写真で
私が入った方は、水が石を伝って落ちてくる時の水滴音を筒に耳を当てて聞くという水琴窟がある方で、芸術家はトイレでも贅沢をするのだなと感心してしまいました(笑)
ランチはどこへ行こう…
次の目的地は嵐山からずっと離れた反対の場所にありました。そこへ行くのに嵐山からバスを乗り継いで1時間半…その目的地は瑠璃光院!
予約が取れなかったので諦めていたのに、なんと!前々日の夜に「奇跡的」に予約が取れたのです!たとえ予約が取れなくても、本当に行きたければ何度でもチャレンジしないといけないですね!予約の時間が13時15分…時計を見れば10時過ぎ。微妙に中途半端な時間。
ゆっくりランチをする時間はなさそうだけど、お腹も減るし…ということで、ちょうど良い場所にあった食パン専門店「嵜本」へ。三条にあるお店はイートインできるので、そこで軽く食べることにしました。
もともとご飯派なので、ヨーロッパ添乗しなくなってからパンを食べる回数がめっきり減りました。でも久しぶりに食べた食パン、とっても美味しかったです!
いちごとクリームのオープンサンドと季節限定の栗の入った食パンを注文。友達と半分こしようと注文したけれど、あっという間に完食(笑)
食パンとは思えないくらいクリームとマッチして、そこに苺の酸味が加わり、味も食感もクリームの甘さも絶妙で美味しかったです。
食パンもジャムもバターも美味しかったので追加でもう一枚焼いてもらいました(笑)
美味しい食パンは何枚でも食べられるから要注意です。
奇跡の予約入場!瑠璃光院!
一休みした後、バスに乗って瑠璃光院へ。
街中を走っていたのに気付けばいつの間にか山の中…
毎年インスタで瑠璃光院の紅葉の写真を見ては、いつか行ってみたいなぁと思っていたので、この予約が取れたことは本当に奇跡です。
※瑠璃光院の庭
一緒に行く友人と「瑠璃光院、行きたいね、でも予約が…」とライン交換をしていたら、「予約取れた!」と彼女から突然のラインが…「でも一人分だけ」、「えっ」と思った私にすかさず「取りあえず抑えておけば、また空きが出た時に取れば行けるかも?」
結果、彼女が言った通り、しばらくすると突然「空き枠」の表示が出たらしくすかさず予約。でも空き枠の表示が出たのは彼女の携帯だけで、私の方は予約満席状態。一体、何が違ったのか?未だに不明です…
バスを降りて瑠璃光院へ向かう途中、比叡山へ行くケーブル乗り場がありました。この周辺の紅葉が本当にきれいに色付いていたので、帰りに時間があればケーブルに乗ってみようかな?と思ったら、駅の人が「この辺が一番キレイで上はもう終わっています」と教えてくれました。
※瑠璃光院へ行く道中の紅葉
紅葉を楽しみながらさらに歩くと瑠璃光院に到着。受付で予約確認をした後、チケット売り場へ。予約制だということを知らずに目の前まで来て入場できずに帰っていく人の多いこと!何も知らずに来た人たちは、がっかりしながら門の写真だけ撮って帰っていました。
門とその後ろにある紅葉した木々を眺めれば、門をくぐらずとも瑠璃光院の美しさが想像できました。パンフレットを見て初めて知った「数寄屋(すきや)造り」、元は母屋のそばに建てられた小さな茶室のことを指す言葉だったそうですが、今は茶室の精神を取り入れた建物のことを言うそうです。
※紅葉がテーブルにリフレクション
千利休によってわび茶(茶の湯)が完成され、その世界観が茶室だけではなく母屋の建築にも取り入れられるようになりました。瑠璃光院はこの数寄屋造りで有名な建物です。
無駄なものをそぎ落とし、シンプルさの中に自然に溶け込む和の美しさを各部屋に取り込み、家の隅々まで贅沢な空間を作り出す数寄屋造り、入口から出口まで紅葉も建築も楽しめました。
途中、紅葉を見ながら写経も体験。
入口で靴を脱いでいた時に渡された袋の中に写経セットとペンが入っていました。時間があったら写経をしていって下さいと声をかけられたので、紅葉が一番キレイに眺められる席に着きました。
心を無にして?写経を始めたものの、人間、慣れないことをしても長く続くはずもなく…
眼の前の紅葉が気になって写真を撮ったり、無になろうとすると「この見本の字、くせがあるな」とか「この写経の意味はこういう意味なんだ、へぇ」と解釈を読んでうなずいてみたり「この後はどこで休憩しようかな?」など関係のないことばかり考えて、頭の中も心の中も雑念で満たされっぱなしでした(笑)
瑠璃光院の各部屋の紅葉や景色、計算し尽くされた空間などを堪能した後、瑠璃光院の並びにあるルイ・イカール美術館へ。
※瑠璃光院
姉妹都市パリ市と京都市の国際文化交流をさらに深めるために京都八瀬瑠璃光院の一角に誕生した小さな美術館で、アール・デコの時代に活躍したフランスの画家ルイ・イカールの作品が展示されています。瑠璃光院へ行かれた際はぜひ足を運んでみて下さい。
自然や芸術は「心の栄養」
久しぶりに紅葉や絵画を楽しんで思ったことは、人間が生きていく上で必要なものは食べ物やお金だけではないということです。
四季折々の美しさや芸術を楽しむ心の余裕を持つことが心を豊かにし…
そして心が豊かになれば他人に優しくする心のゆとりが生まれ…
その輪が広がっていけば世界平和に繋がるんじゃないかな…と、思いました。
※瑠璃光院の庭
コロナ禍の影響で不安やストレスにさらされて、心が疲れ切っている人がとても多いです。
自分の心は疲れているかも…と感じた時は、大きく深呼吸をして空を見上げてみてください。そして周りにある自然に目を向けてみてください。何気ない毎日や見慣れた風景の中に、小さな奇跡が詰まっています。
※瑠璃光院 素朴さの中にある美しさ
小さな奇跡って何?と思われた方、小さな奇跡は小さいから見つけにくいのです。
だからよ~く探してみて下さい!
見つけられた時は、その喜びで心がぱっと明るくなります!
※瑠璃光院
今年も残すところあと一ヶ月…
急に寒くなりましたが、風邪など引かないように暖かくしてお過ごしください。
去年書いた記事ですが、クリスマスの日に世界中で歌われる「きよしこの夜」のお話もぜひ読んでみて下さい。この話の中にもたくさんの「奇跡」が詰まっています
(^^)
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